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17歳の寄り道
第22章 【遥編】17歳、浅野遥
この街に来て、3ヶ月。
港のあるこの街は、前にいた街と張るぐらいのどかだ。

あっちにいる頃はずっと、つらい顔しか見せなかった母さんも、笑顔が出るようになった。
ここには親戚や母親の友達も大勢住んでいるせいかもしれない。
今は近くの個人病院で、助産師として勤めている。


俺の父親は産婦人科医ではなく、呼吸器専門の内科医だ。
何故呼吸器を選んだかというと、俺が小さいころ、喘息持ちで入院しがちだったから……らしいけど、詳しくは知らない。
それを母親から聞かされた時は「恩着せがましい話しやがって」としか思っていなかったので、ちゃんと聞いていなかった。

相変わらず激務に追われ、新しい女とは続いてるんだかどうなのかも知らないし、興味もない。
LINEでだけは繋がっていて、たまに「そっちはどうだ」と連絡があるけど、スタンプ一個送りつけて終了。

離婚してからの方が、俺の事を気に掛けてくれている気もするが、……正直、あんな親父にはなりたくない。
俺は、もっと家族を大事にする父親になりたいし、あんな風には絶対ならない。

そして、「高校に行け」と俺の胸ぐらを掴んで怒鳴ったばあちゃんは、相変わらずの迫力で呉服店を営んでいる。
素直に高校に通ってる俺を見て満足しているようだ。

昔から、行儀には口うるさく、たまに会っても叱られたことしかない。でもまあ、ここまで親身になってくれる人間も、村上以外いなかったから、今の環境は悪くない。


バイトにも慣れてきたし、高校のクラスメイトにも恵まれたのか…村上みたいな教師はいないけど、前の高校より馴染めてるし…



あと………足りないのは。



ベッドの上で、スマホの動画を再生した。

碧が、寝てる凛太を抱っこしてる姿。
凛太のねえちゃんとして過ごしている碧はとてもしっかりしてて、俺が知ってる碧ではなかったけど見直した。
いつも、そうやって大人のように振舞って過ごしてきたのが垣間見えて。

俺が撮ってることに気付いて、「撮らないでよ」と笑うところで動画は終わる。

……そして、その晩もらったあいつのエロ画像を見る。
俺の個人的なリクエストに応えてくれている画像だ。できればこれも動画がいいけど……
あんまり求めたら怒られそうだからやめておく。碧は怒ったら怖いから、ばあちゃんと気が合うかもしれない。


それに、明日は本物に会える。
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