この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
17歳の寄り道
第3章 【碧編】少女の殻を脱いで
放課後、図書委員会があった。
帰りのホームルームが終わって浅野君の席を見たら、彼も私の方へ歩いてきていた。
「今日は委員会だろ。行こうぜ」
「知ってたの?」
「さっき村上が言ってたじゃん」
私と一緒にいることが当たり前みたいな顔をして、図書室まで歩く。
図書室からは、サッカー部が見えた。
東野君の姿を見つけたが、窓越しで見えにくいし、彼も私がここにいることには気付いていないが。
ぱらぱらと他のクラスの委員たちが集まってきて、私と浅野君は自分たちの席に着いた。
図書委員の仕事は、昼休み当番と放課後当番があった。
司書の先生の休憩を取るためのお留守番と言ったところか。
クラス単位で、月2回ほど担当が回ってくることになった。
放課後は天文部もあるし、いい感じに時間を潰せそうだ。
義父とも二人きりにならなくて済む。
処女じゃなくなったと知られたらいつか、義父に襲われてしまいやしないかと、そればかりが頭にあり苦しんだ。
義父に犯されるくらいなら、浅野君がいい…
「碧、考え事してんの」
浅野君に肩を揺すられてハッと意識が戻る。
「あ、委員会終わった?」
「俺らは明日の放課後だって。暇みたいだぜ」
「そうなんだ…」
浅野君は伸びをし、くあっと欠伸をする。
「なんか借りて帰ろっかな、俺」
「え?本を?」
ここで借りるものなんて本以外ないのだが、敢えて口にする。
すると浅野君は、予想通り怪訝な顔。
「何だそれ、俺本好きなんだけど」
「そうなの?!」
そんなイメージなーい。読むとしてもエロ本とか…
「あー、何思われてんのかすげわかる」
「エロ本なら読みそう、とかでしょ?」
「バーカ」
と言いながらも、彼はゴキゲンな微笑みを見せる。
さて、私はどうしよう。
浅野君は、私と一緒に帰るつもりかなぁ。
「…浅野君、借りたら…一緒に帰る?」
「ちょっと待ってられる?じっくり選びたいから」
「ウン」
本当に本が好きなんだな。目が輝いていた。
どんな本を読むのだろう。将来、浅野君もお医者さんになりたいのかな…
少しの時間、窓からサッカー部を見ながら待った。
数冊の本を借りて戻ってきた浅野君は、私が何を見ているか察すると、見るからに憮然とした。
「本当お前男好きだよな」
サッカー部を見ていたら、男好きなの?
帰りのホームルームが終わって浅野君の席を見たら、彼も私の方へ歩いてきていた。
「今日は委員会だろ。行こうぜ」
「知ってたの?」
「さっき村上が言ってたじゃん」
私と一緒にいることが当たり前みたいな顔をして、図書室まで歩く。
図書室からは、サッカー部が見えた。
東野君の姿を見つけたが、窓越しで見えにくいし、彼も私がここにいることには気付いていないが。
ぱらぱらと他のクラスの委員たちが集まってきて、私と浅野君は自分たちの席に着いた。
図書委員の仕事は、昼休み当番と放課後当番があった。
司書の先生の休憩を取るためのお留守番と言ったところか。
クラス単位で、月2回ほど担当が回ってくることになった。
放課後は天文部もあるし、いい感じに時間を潰せそうだ。
義父とも二人きりにならなくて済む。
処女じゃなくなったと知られたらいつか、義父に襲われてしまいやしないかと、そればかりが頭にあり苦しんだ。
義父に犯されるくらいなら、浅野君がいい…
「碧、考え事してんの」
浅野君に肩を揺すられてハッと意識が戻る。
「あ、委員会終わった?」
「俺らは明日の放課後だって。暇みたいだぜ」
「そうなんだ…」
浅野君は伸びをし、くあっと欠伸をする。
「なんか借りて帰ろっかな、俺」
「え?本を?」
ここで借りるものなんて本以外ないのだが、敢えて口にする。
すると浅野君は、予想通り怪訝な顔。
「何だそれ、俺本好きなんだけど」
「そうなの?!」
そんなイメージなーい。読むとしてもエロ本とか…
「あー、何思われてんのかすげわかる」
「エロ本なら読みそう、とかでしょ?」
「バーカ」
と言いながらも、彼はゴキゲンな微笑みを見せる。
さて、私はどうしよう。
浅野君は、私と一緒に帰るつもりかなぁ。
「…浅野君、借りたら…一緒に帰る?」
「ちょっと待ってられる?じっくり選びたいから」
「ウン」
本当に本が好きなんだな。目が輝いていた。
どんな本を読むのだろう。将来、浅野君もお医者さんになりたいのかな…
少しの時間、窓からサッカー部を見ながら待った。
数冊の本を借りて戻ってきた浅野君は、私が何を見ているか察すると、見るからに憮然とした。
「本当お前男好きだよな」
サッカー部を見ていたら、男好きなの?