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17歳の寄り道
第3章 【碧編】少女の殻を脱いで
結愛ちゃんにも、こんなふうにしてるのかな…
嫉妬でぐっと胸が苦しくなる。

浅野君が、ひとこと好きだと言ってくれたら、全ての心配から解放されると思うのに…そんな空気も見えない。
先に体から繋がってしまったから、今更好きだとは言いだせない、変な拘りに縛られてもいた。


浅野君の髪から、男の子の整髪料の匂いがする…


「白川とヤッたのが知れたら、みんな羨ましがるだろうなー」

「…最低。言いふらすんだ」

「嘘だよ。言わねぇよ。怒んなよ」


体が繋がってから浅野君は、人の心を弄ぶ発言が増えた。
それが、彼の不安の裏返しだとは気付けず、傷つきながらまた、さっきの続きで体を許す。

その秘密基地で、声を押し殺しながら足を開き、浅野君の律動に身を任せる。

彼は出るギリギリまで突き上げ、素早く抜いて、コンクリートの床にびゅっ、びゅっと出した。


くた…と脱力していたら、浅野君が太ももの間に入り、快感溢れているその場所を念入りに舐め上げてくれた。

「きれいにしてやるよ」

これが浅野君なりの愛情なのかな…と、丁寧に何度も舐めている顔をずっと見ていた。


体育の時間が終わり、戻ってきた千晴が、教室前で私たちを見つけて「あっ!」と声を上げた。

「どこ行ってたのっ」
「ごめん、調子悪くなっちゃって…」
「藤田先生には一応、保健室って言っといたけどさ」
「ありがと」

すぐ後ろに浅野君がいて、私と千晴の話を聞いている様子で、「白川、貧血で倒れたんだよ」と口を挟む。

「えっ、そうだったの?」
驚く千晴に、う、うんと頷いて話を合わせた。

「で、浅野君は、碧と一緒にいたの?」
「いや、保健室まで送ってその後はサボってた」

嘘がうまいなぁ~…と浅野君の顔を見上げたら、私にだけわかるように口の端を上げて微笑む。

これは嘘常習犯だな…


無事、千晴と着替えを終えて、次の授業を受けた。

浅野君は教室にはいない。
さっきの秘密基地にひとりでいるんだろうなと、ぼんやり考えた。


嘘つきで、エッチばっかりの浅野君。
私もしたいから、浅野君だけのせいではないが、こんなこと、千晴には絶対言えないな…
まだ、そこが疼いてる。

ずっと浅野君と二人きりで裸でいられたらいいのに…と、覚えたばかりの快感を反芻していた。
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