この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
17歳の寄り道
第4章 【碧編】彷徨うココロ
浅野君は足早に私の先を歩いていってしまう。
校門を出た後は追いつけずに見失い、公園まで行ったら、黒い自転車が消えていて、私の自転車だけがぽつんと置かれていた。

置いてきぼり…

外はまだ明るい。
ひとりでも帰れる明るさで、変な人はいなさそうだったが、フラッシュバックにドクン、ドクンと冷や汗を掻きながら、自転車を茂みから引きずり出す。

公園の柵を出て歩道まで来たら、ふうっと頭が白くなり、柵に腰を下ろして少し休むことにした。

はぁ…ちょっと休んで、どこかで時間を潰さなきゃ。


浅野君は帰っちゃったのかな…
連絡取れるように、LINEを聞こうと思っていたのに、聞けていないまま…怒らせちゃったかな…

「白川?何してんの?」

ハンカチで汗を拭いていたら、目の前に、ユニフォーム姿の東野君がいた。 

「あっ、自転車で学校来てたんだ」
「そうなの、歩くと遠いから…。秘密にしてね」

普段通りに笑顔で振舞ったが、東野君はとても心配そうに私の瞳を覗き込む。

「顔色悪いよ?帰れる?」
「うん、大丈夫…」

私の冷や汗を見て、「大丈夫じゃないでしょ。誰か先生呼んでくるよ」と、走って行ってしまった。

ふっと意識が遠のき、ぐったりと座り込む。

少ししてから、何人かの足音が聞こえてきたが、目を開けられなくて、誰かに抱きあげられたのが最後の記憶だった。





目を開けたら………

白いシーツと、自分の手が見えた。

「気がついたか」

ベッドの脇に座っていたのは村上先生。
それで、ここが保健室だということがわかった。

「あれ…私」
「自転車通学は俺の胸にだけしまっておくから。明日からは歩いてきなさい。それより、具合はどうだ」

村上先生は白衣のボタンを外しながら、気難しい顔をしている。
/452ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ