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同棲中の彼とのセックスレスを解消したい!
第1章 模索
「よかった。ありがとう!」
そう言って、彼がわたしをぎゅっと抱きしめる。
そして──、ゆっくりと優しいキスを落とした。
唇と唇がスタンプを押すようにぴたりと重なる。
それはほんとうに心地よい密着だった。離れたくない、離したくないといつも思う。
それなのに……。
腰にまわされた彼の手がブラウスを引っ張り出そうとした瞬間、わたしの手はやんわりとその腕の動きを制止する。
せっかく綺麗に着たところなのに──と、イイワケをするように言いながら。『今は、まだ』という気持ちが咄嗟にそうさせていた。『セックスレスを解消したい!』という気持ちと矛盾する。わかっているのに、なぜか身体は硬くなるばかり……。
彼の手はそれ以上動かなくなる。再びわたしを抱きしめ、お互いがお互いの顔を見なくても済むようにした。
ふたりの間に隙間風が吹かぬよう、しっかりと身体を密着させて。
「……ねぇ、はじめ。くちでしてあげよっか?」
「えっ、いいの?」
「うん、だって……」
言いかけた言葉を飲み込み、はじめに喜んでもらいたいからと急いで言う。
セックスができないから、と言ってしまったら、きっと彼を傷つける。そして、自分も傷ついてしまうだろうと思った。
その気持ちを振り落とすように、わたしは明るい声を出して、この格好でするときっと新鮮だと思うのよと言った。
そう言って、彼がわたしをぎゅっと抱きしめる。
そして──、ゆっくりと優しいキスを落とした。
唇と唇がスタンプを押すようにぴたりと重なる。
それはほんとうに心地よい密着だった。離れたくない、離したくないといつも思う。
それなのに……。
腰にまわされた彼の手がブラウスを引っ張り出そうとした瞬間、わたしの手はやんわりとその腕の動きを制止する。
せっかく綺麗に着たところなのに──と、イイワケをするように言いながら。『今は、まだ』という気持ちが咄嗟にそうさせていた。『セックスレスを解消したい!』という気持ちと矛盾する。わかっているのに、なぜか身体は硬くなるばかり……。
彼の手はそれ以上動かなくなる。再びわたしを抱きしめ、お互いがお互いの顔を見なくても済むようにした。
ふたりの間に隙間風が吹かぬよう、しっかりと身体を密着させて。
「……ねぇ、はじめ。くちでしてあげよっか?」
「えっ、いいの?」
「うん、だって……」
言いかけた言葉を飲み込み、はじめに喜んでもらいたいからと急いで言う。
セックスができないから、と言ってしまったら、きっと彼を傷つける。そして、自分も傷ついてしまうだろうと思った。
その気持ちを振り落とすように、わたしは明るい声を出して、この格好でするときっと新鮮だと思うのよと言った。