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同棲中の彼とのセックスレスを解消したい!
第3章 罪悪感
 まるでイタズラを仕掛けるみたい。ドキドキする。
 彼はいったいどんな顔をして、わたしの姿を見るかしら。
 そのとき、わたしはどんな気持ちになるだろう。
 盛り上がり、高揚した気持ちになるかしら。そしてその勢いのまま──。

 先日一度袖を通してみたあのギャザーもフリルもたっぷりなお洋服に着替え、自分の姿を姿見に映して見る。
 深いグリーンにクラシカルなバラが描かれた、上品さをも感じさせるギャザースカートにオフホワイトのブラウス、そしてカーディガン。
 まるで絵本の中から飛び出してきたかのよう。
 お洋服の雰囲気に合うように髪の毛を前に垂らし、内巻きにまとめてみた。

 この服を着ると『何かが変わる』ような気がしてくる。
 それに、今日は新しいアイテムが追加された。もっと無敵になれるような気がした。

 チョーカーを首にぺたりとあて、首の後ろでサイズを調節して固定する。
 革の吸い付くような肌触りが新鮮だった。
 革小物やカバンは持っているけれど、こうして直接肌に密着するものは初めてだった。

 ベロアのチョーカーとは違った、しっかりとした厚みと存在感。
 まさにそれは『首輪』と言っても問題なさそうな丈夫さを感じさせた。

 心音が速くなる。まるで小さな子どもが、母親に隠れて口紅をこっそりと自分の小さな唇にひいてみたときのよう。

 自分の身体に身につけているというのに、それは他人のもののように思えた。
 指でチャームに触れるとひんやりと冷たい。
 チェーンがしゃりしゃり鳴った。
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