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同棲中の彼とのセックスレスを解消したい!
第4章 秋雨
「なるほど。この間みたいに、みんながうちに来たときに当たり前のようにいろいろ出してくれるからさぁ、れみに苦手な料理とかつくったことのないジャンルなんてないと思っていたよ」
「そんなことないわよ。みなさん褒めてくださるけど、一度つくったことのあるものばかりだからね、なんとかお出しできるの。おくちに合わなかったらどうしようって、いつも心配はしてるのよ」
「そっかあ。でもやっぱりれみのことを褒められると俺も嬉しくなる。いい奥さんになるだろうね、なんて言われるとさ、俺もそう思うってつい言っちゃうよ」
どきりとした。『いい奥さん』──。
はじめはどの立場から、『いい奥さんになるだろう』と言われて「そう思う」と言っているのかしら。第三者目線? それとも、自分の未来を想像して──?
はじめの言葉に裏表はほとんどない。彼は思ったことを思った通りに言うところがある。だからきっと、そのときも思ったことをそのままくちに出しただけなのだろうけど……。
にこにこと満足そうに微笑みながら豚汁を飲んでいる彼の、その笑顔の意味を読み取ろうとジッと見つめ続けて──やめた。考えたって、わかることじゃない。
わたしはコーヒーを飲み干してから、ちはるにメールをした。
***
「久しぶり!」
「そんなことないわよ。みなさん褒めてくださるけど、一度つくったことのあるものばかりだからね、なんとかお出しできるの。おくちに合わなかったらどうしようって、いつも心配はしてるのよ」
「そっかあ。でもやっぱりれみのことを褒められると俺も嬉しくなる。いい奥さんになるだろうね、なんて言われるとさ、俺もそう思うってつい言っちゃうよ」
どきりとした。『いい奥さん』──。
はじめはどの立場から、『いい奥さんになるだろう』と言われて「そう思う」と言っているのかしら。第三者目線? それとも、自分の未来を想像して──?
はじめの言葉に裏表はほとんどない。彼は思ったことを思った通りに言うところがある。だからきっと、そのときも思ったことをそのままくちに出しただけなのだろうけど……。
にこにこと満足そうに微笑みながら豚汁を飲んでいる彼の、その笑顔の意味を読み取ろうとジッと見つめ続けて──やめた。考えたって、わかることじゃない。
わたしはコーヒーを飲み干してから、ちはるにメールをした。
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「久しぶり!」