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同棲中の彼とのセックスレスを解消したい!
第4章 秋雨
 天井が高く、とても明るい。
 いくつもの照明が天井から垂れ下がり、賑やかに食事をするひとびとの顔を明るく照らしている。

 壁には額に入ったいくつもの写真や絵が並び、その横には作品名と著者、そして値段が書かれたラベルが貼ってあった。気に入ったものがあれば購入できるのね。

 白木のテーブルと椅子。席と席の間隔が広い。
 作品が掛けられている壁に向かうように造られた、おひとり様向けのカウンター席。
 全席禁煙。ちはるもわたしも煙草は吸わなかった。

「何にしようかなあ。ランチのメニューもいろいろあるね」

 広げたメニューにふたりで見入る。
 そのときに、彼女の右手薬指に光るものが目に入った。あとで聞いてみよう。きっと、嬉しそうに話をしてくれるはず。

 めいめいにランチセットをオーダーし、グラスに入ったミネラルウォーターを飲む。
 飲みくちのあたりが良く、手に収まりの良いシンプルなデザインのグラスだった。

「ミチル先輩から聞いたんだけどさぁ、ヒカル先輩の旦那さんになるひとって、れみの彼氏の先輩だったんだって?」

 ちはるが少しくつろいだ様子で身を乗り出して言った。
 わたしはそうなのと言って、先日彼と交わした内容を話した。
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