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同棲中の彼とのセックスレスを解消したい!
第4章 秋雨
相づちを打ち、時に意見を述べ、驚き、また喜んで食事を進める。
それだけのことが、こんなにもわたしの気持ちをかき乱すなんて……。
懐かしい、とさえ思った。ちょっと前の自分は、こういう時間を過ごすことが大好きだった。
友達とカフェに長居して、コーヒーと色とりどりのフルーツがふんだんに使われたタルトをすっかり食べてしまいながら、美容や恋愛、仕事や将来のことなど……いろいろなことを話していた。
結婚の話だって……。
「ちはるはそのひとと結婚とか……考えてる?」
触れないようにしていた話題に、自分から飛び込んでしまった。
彼女は少し驚いてから、そうねぇとさくらんぼ色の唇をきゅっと尖らせて、そこにひとさし指をあてて言った。彼女はそういうコケティッシュな仕草がよく似合う。
「まだ具体的には考えられないけれど……できれば彼と結婚したいと思ってる。わたしもれみも二十七だし、子どもをうむこととか家を建てることとか考えたらあんまりのんびりしていられないでしょ。彼、次男だし同居の可能性はないということを以前ちらっと聞いたしね。いつそういう話になるかはわからないけれど、わたしは彼の準備ができたら彼から言ってきてほしいと思っているし、そのときはすぐに返事をすると思う。断る理由なんて、ないしね」
それだけのことが、こんなにもわたしの気持ちをかき乱すなんて……。
懐かしい、とさえ思った。ちょっと前の自分は、こういう時間を過ごすことが大好きだった。
友達とカフェに長居して、コーヒーと色とりどりのフルーツがふんだんに使われたタルトをすっかり食べてしまいながら、美容や恋愛、仕事や将来のことなど……いろいろなことを話していた。
結婚の話だって……。
「ちはるはそのひとと結婚とか……考えてる?」
触れないようにしていた話題に、自分から飛び込んでしまった。
彼女は少し驚いてから、そうねぇとさくらんぼ色の唇をきゅっと尖らせて、そこにひとさし指をあてて言った。彼女はそういうコケティッシュな仕草がよく似合う。
「まだ具体的には考えられないけれど……できれば彼と結婚したいと思ってる。わたしもれみも二十七だし、子どもをうむこととか家を建てることとか考えたらあんまりのんびりしていられないでしょ。彼、次男だし同居の可能性はないということを以前ちらっと聞いたしね。いつそういう話になるかはわからないけれど、わたしは彼の準備ができたら彼から言ってきてほしいと思っているし、そのときはすぐに返事をすると思う。断る理由なんて、ないしね」