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同棲中の彼とのセックスレスを解消したい!
第4章 秋雨
「れみの苦手なことも、うまくクリアできる方法が見つかったらいいね」

 わたしはありがとうと言って、こころの中で別の意味でもお礼を言った。
 ちはるはわたしの苦手なことがどんなことなのか詳しく聞こうとしなかった。わたしが話さない限り、触ってはいけないことだと判断してくれたのだろう。

 アドバイスを必要としていると感じ、良かれと思って内容を詳しく聞きたがるひともいる。それはとてもありがたいことだけれど、聞く側にとっても話す側にとっても後味の悪いものになる場合もあれば、くちに出したことによってさらに自分を追い詰めてしまうこともある。

 話題は食べているケーキのことに移り、そして今年のクリスマスの過ごし方、それから限定のコフレのことへと変わっていった。




「それじゃあ、彼によろしくね」

 駅のホームで別れ、それぞれ反対側の列に並ぶ。たちまち多くのひとの中に紛れ、ちはるの姿は見えなくなった。

 会えてよかった、とカバンを肩にかけ直しながら思った。
 彼女の笑顔と言葉に元気をもらった。

 慰めの言葉や必死の励ましよりも、取り留めのない話をしたり笑い合ったりすることで気持ちが晴れることもある。そういった話をしているうちに、もしかしたらなんとかなるかもしれない、という気がしてくる。
 今思い悩んでいることがすべてじゃない、数あるうちの悩みのひとつだ──と思えるからかもしれない。
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