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同棲中の彼とのセックスレスを解消したい!
第4章 秋雨
土曜日の夜。わたしたちはいつもアルバイトから帰ってきてから夕食の準備に取り掛かる。外食よりも、自宅で食べるほうが手間だけど気が楽だからだった。
今日はあたたかいアールグレイのミルクティーを飲んでから。
ケトルがくつくつと音をたてる。
彼が茶葉をティーポットに入れ、マグカップをふたつ用意した。
「はちみつ、入れる?」
彼の問いに、わたしはもちろん! と大きな声で答えた。
はちみつの入った、甘い甘いミルクティー。こんな寒い日にはぴったりだ。
ケトルがとまると、雨の落ちる音がすうっと耳に入ってきた。
秋の雨は長く続く。台風と出会い、激しさを増すこともある。それが過ぎ去ってしまった後、じわりじわりと冬がやってくる。
あっという間に月日は流れていってしまう。
彼とこうして暮らすことに何の不満も疑問もない。何年も同じような日々が続いていきそうな気さえする。
ただ──彼がどう思っているかがわからない。
結婚。そのワードが頭から離れない。
わたしがそのワードをくちにしたとき、彼がどんな反応を見せるのかがわからなくてとても怖い。
わたしとこうしていっしょに暮らしている中で、彼が何の不満も持っていないとは思えない。
だって、わたしたちはセックスレスなのだから……。
今日はあたたかいアールグレイのミルクティーを飲んでから。
ケトルがくつくつと音をたてる。
彼が茶葉をティーポットに入れ、マグカップをふたつ用意した。
「はちみつ、入れる?」
彼の問いに、わたしはもちろん! と大きな声で答えた。
はちみつの入った、甘い甘いミルクティー。こんな寒い日にはぴったりだ。
ケトルがとまると、雨の落ちる音がすうっと耳に入ってきた。
秋の雨は長く続く。台風と出会い、激しさを増すこともある。それが過ぎ去ってしまった後、じわりじわりと冬がやってくる。
あっという間に月日は流れていってしまう。
彼とこうして暮らすことに何の不満も疑問もない。何年も同じような日々が続いていきそうな気さえする。
ただ──彼がどう思っているかがわからない。
結婚。そのワードが頭から離れない。
わたしがそのワードをくちにしたとき、彼がどんな反応を見せるのかがわからなくてとても怖い。
わたしとこうしていっしょに暮らしている中で、彼が何の不満も持っていないとは思えない。
だって、わたしたちはセックスレスなのだから……。