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同棲中の彼とのセックスレスを解消したい!
第4章 秋雨
L字型のローソファーに腰掛け、そっとミルクティーをすする。ベルガモットの香りとこく、そして蕩けるような甘さが広がっていった。
「あたたかいものを飲むとホッとするよね」
「うん。なんだか急に寒くなったような気がする。雨の日が続いているからかな」
雨の音が強くなる。明日も雨かしら。
ふと、ちはるはどんなセックスをするのだろうと思った。友達のそういったシーンは想像しづらい。
それでも考えずにはいられない。
彼女は彼女の愛するひとに……どんなふうに抱かれるのかしら。
膝を抱える。確かにあたたかいものを飲んであたたかい部屋の中にいるというのに、どうしてだか、寒い。
足の指先が、痺れを感じるほどに冷たくなっている気がする。何か、得体の知れない不安の塊のようなものがわたしを飲み込もうとしている──。
「寒い?」
ゆっくりと彼のほうへ顔を向ける。
心配そうな顔。どうしてだか、泣きそうな顔をしているようにも思えた。
「少し」
なるべく惨めさをにじませないように注意して答えた。
「ブランケット、もうひとつ持ってこようか?」
彼は優しい。わたしが答えないうちからもう立ち上がっている。
わたしはありがとうと言って、彼の後ろ姿を見送った。
「あたたかいものを飲むとホッとするよね」
「うん。なんだか急に寒くなったような気がする。雨の日が続いているからかな」
雨の音が強くなる。明日も雨かしら。
ふと、ちはるはどんなセックスをするのだろうと思った。友達のそういったシーンは想像しづらい。
それでも考えずにはいられない。
彼女は彼女の愛するひとに……どんなふうに抱かれるのかしら。
膝を抱える。確かにあたたかいものを飲んであたたかい部屋の中にいるというのに、どうしてだか、寒い。
足の指先が、痺れを感じるほどに冷たくなっている気がする。何か、得体の知れない不安の塊のようなものがわたしを飲み込もうとしている──。
「寒い?」
ゆっくりと彼のほうへ顔を向ける。
心配そうな顔。どうしてだか、泣きそうな顔をしているようにも思えた。
「少し」
なるべく惨めさをにじませないように注意して答えた。
「ブランケット、もうひとつ持ってこようか?」
彼は優しい。わたしが答えないうちからもう立ち上がっている。
わたしはありがとうと言って、彼の後ろ姿を見送った。