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恋はいつでも平行線【完結】
第3章 *三*
わたしの先祖はなにを思っていたのか知らないけれど、巫女であるということは隠したかったようだ。だから造り酒屋を隠れ蓑にした。
「で、それと自慰がどうつながるんだ?」
そこは察してよ! と思ったけれど、そういう機微に敏ければ、こんな無神経男には育っていないはずだ。説明して、わたしの危機を回避しなければ。
「詳しいことは神田家の秘伝だから言えないんだけど、うちで作っているお酒に神田家の血を引く女子の体液を混ぜると……鎮まるというのが先祖が見つけて……」
「体液……ねぇ」
確かめたことはないけれど、体液であれば、唾液でも血液でも涙でも問題がないはずだ。だけど女子の膣分泌液と指定されているということは、いろいろ試した結果、これが一番、効率が良かったのだろう。
そう思わないと、いたたまれない。
だけど実際、わたしがこの役目につくまえは、度々問題があったけれど、ついてからまだ二年しか経っていなけれど、事故は今のところ、一件も起こっていない。
「……ふぅん?」
信じていないという視線を向けられたけれど、そういう反応には慣れている。
わたしだって信じていないからこそ、毎日、疑問に思っているのだ。
とはいえ、実際に問題は落ち着いているのだから、効いているのだろう。
臣哉はじっとわたしを見ていたけれど、なにか納得したのか、うなずいた。
「おまえの事情は分かった」
その一言に、ほっとした。
わたしの貞操の危機は去ったようだ。
「だけど、だ」
「……え」
「事情が分かったところで、オレのコレが落ち着くわけなくて、余計にたぎってきたんだが、どうしてくれる?」
そういって臣哉は、長い指で下半身を指さした。
わたしは怖くて目をそらしたけれど、ジーンズの前が空いているのだけはしっかり見えた。
「しっ、知らないわよっ!」
そっぽを向いたわたしは、自分の頬がものすごく熱くなっているのを自覚した。耳も首筋も真っ赤になっているのだろう。
「うっすらと色づいた白いうなじを見せつけて、あおってるのか」
「そっ、そういうわけじゃあ……!」
じりじりとベッドの上を後退したけれど、臣哉の腕は容赦なく伸びてきて、わたしの腕をつかんだ。つかまれたところがむちゃくちゃ熱い。
「で、それと自慰がどうつながるんだ?」
そこは察してよ! と思ったけれど、そういう機微に敏ければ、こんな無神経男には育っていないはずだ。説明して、わたしの危機を回避しなければ。
「詳しいことは神田家の秘伝だから言えないんだけど、うちで作っているお酒に神田家の血を引く女子の体液を混ぜると……鎮まるというのが先祖が見つけて……」
「体液……ねぇ」
確かめたことはないけれど、体液であれば、唾液でも血液でも涙でも問題がないはずだ。だけど女子の膣分泌液と指定されているということは、いろいろ試した結果、これが一番、効率が良かったのだろう。
そう思わないと、いたたまれない。
だけど実際、わたしがこの役目につくまえは、度々問題があったけれど、ついてからまだ二年しか経っていなけれど、事故は今のところ、一件も起こっていない。
「……ふぅん?」
信じていないという視線を向けられたけれど、そういう反応には慣れている。
わたしだって信じていないからこそ、毎日、疑問に思っているのだ。
とはいえ、実際に問題は落ち着いているのだから、効いているのだろう。
臣哉はじっとわたしを見ていたけれど、なにか納得したのか、うなずいた。
「おまえの事情は分かった」
その一言に、ほっとした。
わたしの貞操の危機は去ったようだ。
「だけど、だ」
「……え」
「事情が分かったところで、オレのコレが落ち着くわけなくて、余計にたぎってきたんだが、どうしてくれる?」
そういって臣哉は、長い指で下半身を指さした。
わたしは怖くて目をそらしたけれど、ジーンズの前が空いているのだけはしっかり見えた。
「しっ、知らないわよっ!」
そっぽを向いたわたしは、自分の頬がものすごく熱くなっているのを自覚した。耳も首筋も真っ赤になっているのだろう。
「うっすらと色づいた白いうなじを見せつけて、あおってるのか」
「そっ、そういうわけじゃあ……!」
じりじりとベッドの上を後退したけれど、臣哉の腕は容赦なく伸びてきて、わたしの腕をつかんだ。つかまれたところがむちゃくちゃ熱い。