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恋はいつでも平行線【完結】
第26章 *二十六*
 意識があると、青に貫かれているか、食事をしているか。
 それ以外は記憶にないから、疲れて寝ているようだ。

 なにがきっかけだったのか。
 ……もしかして、青にぬるっとした甘いなにかを口移しで飲まされたんだけど、それのせいで、おかしくなってしまったとしか思えない。

「あ……お」
「うん。柚希、ごめんね。秋祭りが終わるまでだから」

 そう謝るのは、青は自分がやっていることを自覚しているから?

「柚希、辛くない?」

 青が甘ったるい声でそう聞いてくるけれど、あの甘いなにかのせいなのか、常に身体の芯が熱くて、青が欲しくて、辛い。
 だから青を求めるように抱きつけば、なだめるように背中を撫でてくれるのだけど、それさえも感じてしまう。

「青、が、足りない……の」
「うん」

 なにがあったのか分からないけれど、わたしを独占したいなんて言い出した頃から青の様子がおかしい。だって、青がこんな強硬手段に出ること自体、おかしいもの。

「ね、青は、いなく、ならない、よね?」

 わたしのその質問に、青は儚い笑みを返すだけだった。

「青はずっと、わたしの側にいてくれるんだよね?」
「────…………。……うん」
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