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恋はいつでも平行線【完結】
第34章 *三十四*
 ──そこから先は、なにが起こったのか、覚えていない。

 目の前が真っ暗になったと思ったと同時に、今度は、目を閉じてもまぶしいくらいの光が洞窟内に広がったのだ。

 そして、次に気がついたのは、ぴちょん……という水の音。
 目を開けたら、見たことのない男の人がわたしの顔を覗き込んでいた。

「……あの?」
「助けてやった、蜜をくれ」
「…………」

 その一言で、この人が人ではないということがわかり、あわてて腕を払って逃げようとしたけれど、できなかった。

「褒美がないとは、何事か」
「え……と、あの」
「起きるまで待っていたのに、なんたる仕打ち」

 男の人はそう言うと、わたしの身体を後ろから抱きすくめ、チノパンの前を緩めて、腕を突っ込んできた。

「あっ、やぁっ」

 ここのところ、体力を戻すために、青も手を出してこなかったというのに、初対面の、たぶん人間ではないモノにいきなりこんなことをされるなんて思ってなくて、あらがったけれど、長い指が花芯に触れた途端、身体から力が抜けた。

「おお、よいよい。これはいい」

 男の人はわたしが抵抗できなくなったことをいいことに、チノパンと下着を一気に下ろすと、股に顔を埋めて、蜜口を舐め始めた。
 久しぶりの行為と、知らない人にそんなことをされて、わたしの身体は熱くなる。
 嫌なのに、でも、気持ちがよくて、止まらない。

「やぁ、青ぉ」

 青の名を呼べば、いきなり青がわたしの前に現れて、そして、わたしの股に顔を埋めている男の人の頭を、音がするほど力一杯、殴った。

「痛い!」
「当たり前だろ、痛くしたんだ! ったく、ちょっと目を離した隙に、柚希に手を出すな!」
「いやしかし、我は助けた。褒美をもらってナニが悪い」
「悪いだろ! 秋祭り前から、俺からちょろまかしてたくせに!」

 ……え、と?
 いったい、なんの話でしょうか。

「いや……あのときの味が、忘れられなくてな。今、直接味わって、なんとまあ、美味なのか!」

 なにこれ、羞恥プレイなの?

「おまえは当主からもらってるだろう!」
「あれで足りていると思ってるのか?」
「充分だろ」
「なんだよ、けち」
「けちでもなんでもない!」
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