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恋はいつでも平行線【完結】
第4章 *四*
 わたしのその言葉に舌がすぽんと抜かれた。まさかそんなことをされるとは思っていなくて、抗議の声を上げようと思ったら、今度は舌ではない別の感触が訪れた。
 最初は花芯のあたりを探るように撫でられていたようだけど、先ほどまで舌が入っていたあたりもぬるぬると探られていた。
 と思っていると、ぬるりとなにかが入り込んできた。

「────っ!」
「愛液のおかげでぬるっとナカには指が入ったけど、ほんと、狭いな」

 その声で、ふっとびかけていた理性が少しだけ戻ってきた。
 そうだ、相手は臣哉だった。

「しっかりほぐしておかないと、入りそうにないな」
「え……入れるって、本気で?」
「おまえ、それだけアンアン言ってオレをあおって、終わりってわけ、ないよな?」

 いやだって、ほんと、臣哉だよ?
 何度目かわからないけれど、拒否をしようとしたのに、それは臣哉の指のせいで言葉にならなかった。
 わたしのナカに入った臣哉の指は、最初は様子見なのか、ゆっくりと出し入れされていたけれど、問題ないと思ったのか、徐々にスピードを上げて、わたしのナカをかき回していく。

 先ほどの舌は入口のあたりだけだったのだけど、今は指だから、かなり奥まで入っているのが分かる。
 だけどそこは自分でさえ入れたことのない場所。異物感がすごすぎる。

「あ……なんか、変」
「変なのはおまえだろ。処女のくせして、感じすぎ」

 変っていうけれど、だって恥ずかしいことは早く終わらせたほうがいいじゃない? それも毎日なのよ。どこをどうすれば気持ちがよくなるのか、研究して訓練していたからこその成果じゃない。

「だけど、これだけ反応が返ってくると、楽しいものなんだな」
「…………」

 え、もしかしなくても、反応するから臣哉、調子に乗ってるってこと?
 感じていても感じていないふりをしたら、臣哉はあきらめる?
 とはいえ、これまでの訓練のたまもののせいで、条件反射で感じる身体なのですよ!
 それに、今さら、実は感じてないんだけどふりをしていた……なんて嘘も言えず。
 逆に、実は感じていなかったけれど、感じているふりをしていたなんて言ったなら、この勘違い男はさらに勘違いに拍車がかかるのが目に見えた。
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