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恋はいつでも平行線【完結】
第6章 *六*
臣哉は不快そうな声を上げ、それっきり無言でわたしのナカを擦っていた。
部屋の中には、わたしの喘ぎ声と、ベッドの軋む音、ナカを擦られる度に響く隠微な水音と、そしてたまに臣哉の悩ましげな声。
言い合ってるときとは違って、無言だと、身体の芯は熱を持っているのに、頭の隅が妙にさえ渡って、いたたまれない。
それなのに、わたしの身体は臣哉から与えられる熱に、さらに敏感になり、どん欲になっていくのだから、どうすればいいのか分からない。
これが、考えることもできないくらい、頭が真っ白になってくれればいいのに、変に羞恥心が残って、困った。
「なんか言えよ」
「……馬鹿」
「…………」
口を開けば、臣哉への憎まれ口しか出てこないのが分かっていながら、そんなことを言ってくるなんて、臣哉は馬鹿だ。
「ちょっと、ぜんぜんイケないんだけど」
「うっせー。こっちは死ぬほど我慢してるのに、なに余裕ぶちかましてるんだ。ヤるぞ」
「……ヤってるじゃん。ほんと、あんた、馬鹿」
わたしもここで、もう少しだけ冷静であったのなら、臣哉は非常識なところがあるけれど、朝が苦手なのにわざわざどうしてこんな変な時間に、アポも取らないでやってきたのかということまで気が回っていたら……。
きっと、あんなことにはならなかったのだろう。
部屋の中には、わたしの喘ぎ声と、ベッドの軋む音、ナカを擦られる度に響く隠微な水音と、そしてたまに臣哉の悩ましげな声。
言い合ってるときとは違って、無言だと、身体の芯は熱を持っているのに、頭の隅が妙にさえ渡って、いたたまれない。
それなのに、わたしの身体は臣哉から与えられる熱に、さらに敏感になり、どん欲になっていくのだから、どうすればいいのか分からない。
これが、考えることもできないくらい、頭が真っ白になってくれればいいのに、変に羞恥心が残って、困った。
「なんか言えよ」
「……馬鹿」
「…………」
口を開けば、臣哉への憎まれ口しか出てこないのが分かっていながら、そんなことを言ってくるなんて、臣哉は馬鹿だ。
「ちょっと、ぜんぜんイケないんだけど」
「うっせー。こっちは死ぬほど我慢してるのに、なに余裕ぶちかましてるんだ。ヤるぞ」
「……ヤってるじゃん。ほんと、あんた、馬鹿」
わたしもここで、もう少しだけ冷静であったのなら、臣哉は非常識なところがあるけれど、朝が苦手なのにわざわざどうしてこんな変な時間に、アポも取らないでやってきたのかということまで気が回っていたら……。
きっと、あんなことにはならなかったのだろう。