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恋はいつでも平行線【完結】
第10章 *十*
*
場所を変えてというけれど、では、具体的にはどこでとなったところ、臣哉のスマホが鳴ったようだ。
「……なんだよ。……無理、すぐには帰れない」
臣哉は伯父さんに殴られて倒れたときの恰好のまま、シャッターにもたれたまま、ふてくされたように相手と話していた。
「だから! ……あ!」
伯父さんは臣哉がだれと話しているのか分かったらしく、スマホを臣哉から奪った。
「こんばんは、末広です。こんな時間ですが、今からお邪魔してもよろしいでしょうか。大切なお話があります」
それから伯父さんは二・三言やり取りした後、通話を終え、臣哉にスマホを返した。
「立て。おまえの家に行くぞ」
「は? なんで。……いてっ」
臣哉は殴られた顎が痛いのか、顔をしかめ、痛む場所に手を当てた。
「なんで、じゃないだろう! おまえ、自分がやらかしたことがどれだけ大変なことか、わかってるのかっ!」
臣哉は伯父さんに怒鳴られ、首をすくめた。
だけどその表情は、どうして怒鳴られているのかわかっていないようだった。
「わかっていないようだな。おまえの親父さんの前で、おまえがどれだけ非道なことをやらかしたのか、説明してやるよ」
そういって伯父さんは、ぞっとするような笑みを浮かべ、臣哉を見下ろした。
場所を変えてというけれど、では、具体的にはどこでとなったところ、臣哉のスマホが鳴ったようだ。
「……なんだよ。……無理、すぐには帰れない」
臣哉は伯父さんに殴られて倒れたときの恰好のまま、シャッターにもたれたまま、ふてくされたように相手と話していた。
「だから! ……あ!」
伯父さんは臣哉がだれと話しているのか分かったらしく、スマホを臣哉から奪った。
「こんばんは、末広です。こんな時間ですが、今からお邪魔してもよろしいでしょうか。大切なお話があります」
それから伯父さんは二・三言やり取りした後、通話を終え、臣哉にスマホを返した。
「立て。おまえの家に行くぞ」
「は? なんで。……いてっ」
臣哉は殴られた顎が痛いのか、顔をしかめ、痛む場所に手を当てた。
「なんで、じゃないだろう! おまえ、自分がやらかしたことがどれだけ大変なことか、わかってるのかっ!」
臣哉は伯父さんに怒鳴られ、首をすくめた。
だけどその表情は、どうして怒鳴られているのかわかっていないようだった。
「わかっていないようだな。おまえの親父さんの前で、おまえがどれだけ非道なことをやらかしたのか、説明してやるよ」
そういって伯父さんは、ぞっとするような笑みを浮かべ、臣哉を見下ろした。