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プールサイドの恋人
第6章 西条 馨
「2次会はどうしたんですか?」

黙って西条はピンクのキーケースを出す。

「あぁっ!」

陽菜の店の椅子の足元にキーケースを落としていた。

気づかず帰ってきていたのだ。

「鞄の外のポケットにでも入れてたんですか?」

「そうです。」

「ったく用心しないと。

これが他の男の手に渡ってたらどうするんですか!

下心ある男の手に渡ったら」

鈍くさいからってそんな怒らなくてもいいじゃない。

「はは…私を襲う人なんか居ませんよ…」

「誰でも見境なく来る男性もいます。」

「それって、けなしています?」

「例えばです。」

陽菜は少し腹を立てる。

ここは届けてくれた西条さんに感謝しよう。

このカギがなければ私はこの後

探し回ってただろう。

「助かりました!ありがとうございます。

お礼にラーメンおごります!」

「お腹空いてたんでしょ?僕に奢らせて下さい。」

そう笑うと西条は醤油ラーメンと餃子。

瓶ビールも頼んだ。グラスを2つ頼んで。


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