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プールサイドの恋人
第8章 連鎖
スイミングスクールから出て駅の改札をくぐる。

陽菜が電車を待っていると知った顔が近づいてくる。

馨君だった。

こんな時に、かぎって何で。

馨君は今日休みのはず。

レッスン中もプールサイドでも見なかった。

陽菜と佐伯が人のはけたスイミングスクールで

エッチするのもここ最近は馨の休みの日と決まってる。

陽菜がエッチに集中しやすいからだ。

「今、帰りですか?」

馨君が口を開く。

そうなのと言ってしまえば簡単。

しかしとっくにレッスン生は遅くとも

20時には帰っている時間。

ホームの時計は22時だった。

「ええ、ちょっと友達とお茶してて。」

スイミングスクール近辺はショッピングできる店はない。

喫茶店しかないのだ。

「トトールですか?」

「そうよ。」

陽菜は冷や汗が出てきた。

人に嘘がつけない。

顔にでやすいからだ。
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