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セックスレス・快感と安息を求めて-
第12章 優しい男・松山裕
「やっぱり、あれは不味いね」
「松ちゃんもそう思う?」
「どう見ても、ママが不機嫌そう…」
確かに……
ママ‥店の日本酒出して煽り出したよ、早く気付いてあげて彼氏くん!
店内険悪ムード……
こちらもいたたまれなくなり、カラオケを歌い捲って場を繋ぎ…
でも、ママの不機嫌さは増す一方。
(は--
帰るに帰れない)
とてもじゃないが帰るなんて言えない雰囲気…
どーすんのさこれ・・
気が済んだのか、隣のママと若い子が店から出た…
だけど、今度はママの愚痴攻撃‥これも彼氏くんが悪いので助けてやらない。
「さて‥何時になるだろうね」
「朝までは勘弁だわ」
時計を見たら午前2時過ぎ、いい加減この白けた場から解放して欲しいのは、私も松ちゃんも同じ。
あ-
彼氏くん、何とかママを言い宥めてるよ…
はっきり言って、2人の関係なんて私にはどうでもいい話、聞いているこっちが飽きて来る。
この数時間で歌ったカラオケは40曲近く、そろそろ声も出やしない…
そこまでしても気付かないなんて大人気無いなー
「松ちゃん、鞠ちゃん店閉めるよぉー!」
すっかり酔ったママの締めの言葉‥やっと開放されるよ、やれやれ。
此処で機嫌を損ねてもと思い、何時も通りに鞄の中にある携帯に手を掛ける。
「何でー?
2人で乗って行けば良いじゃない」
「「・・はぁ!?」」
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