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難問 -兄妹の領域境界-
第15章 音楽の鑑賞と実技
(どうしたんだ、未由・・・)

普段と様子が違う未由に、つい自分も声を荒げてしまった。
なんで今回に限って第二パートをやりたいなんて言うんだ?

まったく理由が思い当たらない。

今回は俺が第一をやるわけにはいかないんだよ・・・

何かに触発されて一時的にやりたくなったんだろうと、無理やり理由をこじつけやり過ごし、
明日になれば機嫌も直ってるだろうと高を括って今日は寝ることにした。

しかしそんな佑人は考えが甘かったことを日に日に思い知ることとなった。

次の日から、家族の前での最低限の会話以外話しかけてこなくなった。
初日こそ意地になってまだまだ子供だと思った。
しかし、二日たっても三日たっても全く変わらない。
連弾の練習はするが、始終無言。
それでも、きちんと楽譜をさらってミスもめったにしないため俺も何も言えない。
未由らしくない弾き方。
楽譜に忠実に弾いている。曲を表現できていないわけではない。
ただ、そこに未由という弾き手の存在が感じられない。

ピアノの前で、寄り添うようにそばにいるはずなのに、心はどこに行ってしまったのか。

(何でこんなことになった・・・)

この3日、話もしない、視線も絡まない、明らかに避けられている。
こんな状況は初めてだ。気が狂いそうになる。
俺が第一パートをやることに何の意味があるんだ。
こんな気持ちのまま勉強しても集中できないと思い、ピアノ部屋に向かった。

第一パートを弾くために、未由を少しでも理解するために。
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