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難問 -兄妹の領域境界-
第15章 音楽の鑑賞と実技
(お兄ちゃん・・・)
今まで喧嘩なんてしたことがなかった。
兄を見るとショックが思い返され、視線をそらしてしまう。
話をしようとしても、声が震えそうになり口をつぐんでしまう。
そうしているうちに、そのつらさから逃げるように兄を避けた。
なんでこんなことになったんだろう。
昼間、練習の合間に記憶にある兄の音を思い出しながら第二パートを弾いた。
思い出そうとするたびに霞んでいく美しい音色を心で奏でながら。
そんなことを考えながら眠りに落ちる途中、兄の奏でるあの伴奏が聴こえてきた気がした。
「はぁ」
思わず出るため息。
あの日から、兄とほとんど口をきいていない。
今まで喧嘩らしい喧嘩をしてこなかったからなのか、仲直りの方法がわからない。
その影響なのか、ソロで弾く曲もガタガタで先生に怒られるを通り越して心配されてしまう。
表現のエネルギーになる心がボロボロだからうまく心を曲に乗せられない。
連弾だけは、兄にも迷惑が掛けてはいけないという思いと、あの時の音が私を助けてくれ先生から及第点をもらっている。
(そういえば、仕上がった衣装も結局見せてないな・・・)
とてもじゃないけどそんな雰囲気ではない。
本当に、なぜあんなにも拒否されたのか。
こんな風になってしまうくらいなら、パートなんでどっちでもいい。
そう言ってしまえば楽なのはわかっている。
(頑なに拒否した理由を聞くのが怖い・・・・)
結局私はどうすることもできなかった。
今まで喧嘩なんてしたことがなかった。
兄を見るとショックが思い返され、視線をそらしてしまう。
話をしようとしても、声が震えそうになり口をつぐんでしまう。
そうしているうちに、そのつらさから逃げるように兄を避けた。
なんでこんなことになったんだろう。
昼間、練習の合間に記憶にある兄の音を思い出しながら第二パートを弾いた。
思い出そうとするたびに霞んでいく美しい音色を心で奏でながら。
そんなことを考えながら眠りに落ちる途中、兄の奏でるあの伴奏が聴こえてきた気がした。
「はぁ」
思わず出るため息。
あの日から、兄とほとんど口をきいていない。
今まで喧嘩らしい喧嘩をしてこなかったからなのか、仲直りの方法がわからない。
その影響なのか、ソロで弾く曲もガタガタで先生に怒られるを通り越して心配されてしまう。
表現のエネルギーになる心がボロボロだからうまく心を曲に乗せられない。
連弾だけは、兄にも迷惑が掛けてはいけないという思いと、あの時の音が私を助けてくれ先生から及第点をもらっている。
(そういえば、仕上がった衣装も結局見せてないな・・・)
とてもじゃないけどそんな雰囲気ではない。
本当に、なぜあんなにも拒否されたのか。
こんな風になってしまうくらいなら、パートなんでどっちでもいい。
そう言ってしまえば楽なのはわかっている。
(頑なに拒否した理由を聞くのが怖い・・・・)
結局私はどうすることもできなかった。