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難問 -兄妹の領域境界-
第18章 2次関数のグラフ
注文した料理を食べながら、私たちは午後の計画を立てる。

「服買うんだろ?」

「うん、試着するから感想聞かせてね!」

「あぁ」

(えっ・・・絶対嫌な顔されると思ったのに)

予想外の反応に動揺する。
それでも、兄が似合うと思ってくれる服が買えることにさっきから消えない不安が少し小さくなる。

「ふふふー、かわいい服あるといいな!」

「そういうもんなのか」

「お兄ちゃんは女心というものがわかってないなー」

「未由は何着ても可愛いだろ」

「・・・へ?」

何今の幻聴?サラリと爆弾投下並みの言葉を聞いた気がするんだけど。
表情を変えることなく、何事もなかったように食べ続ける兄を見る。

(何着ても可愛い・・・?)

いわれた事を理解すると顔が熱くなる。
兄の口からそんな言葉が発せられる衝撃。しかも自分に向けて。

兄弟の昼食から、甘い雰囲気のランチへと場の空気が変化する。
家族の思い出のレストランだった場所は、兄との甘い時間を過ごした場所へと塗り替わっていく。
そのことに背筋がゾクリとする。兄妹として過ごした時間が別の何かに上書きされていく感覚。
なぜかそれを私は怖いと感じた。

「なぁ」

「な、なに?」

一瞬自分の世界に入ってしまっていた。
反射で反応する。

「買い物のあとプラネタリウムよっていいか?」

「うん、もちろん。って、お兄ちゃん星好きだったっけ?」

「まぁな」

私たちはレストランを出て、ショッピングへ向かった。
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