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難問 -兄妹の領域境界-
第20章 積まれたテキストと兄達の苦悩
「お兄ちゃん和也さん怒ってた?」
「いや、参考になったからお礼言っといて本渡しただけ」
「私のほうは、没収されたことを伝えて、お兄ちゃんが返すって言ったのを伝えて、いつ取りに行けばいいか聞いておいてって言われたかな」
「あ、いやでもな・・・」
何か思い出したように自問する
「何か他にあった?」
「いや逆。借りたのが未由だと言ってない」
「お兄ちゃんが借りたことになってる?」
「可能性は否定できないが、怒るか?」
兄は少し考えた後私に言った。
「奈月ちゃんに直接聞きたいから電話してくれ」
「うん」
私は電話を手に取り、奈月にコールする。
「ひゃっ」
急に持ち上げられ足の間に座らせられる。
文句を言おうとした途端電話がつながる。
「もしもし奈月?」
『未由?さっきはごめんね取り乱しちゃった』
「ううん、確認したんだけど怒りそうな原因がわからなくて、お兄ちゃんにかわってもいい?」
『え、佑人さんと電話!?う、うん』
兄に電話を渡すと、私にも声が聞こえるように頭を近づけて話し出す。
空いている方の手が私の手を包む。
「いや、参考になったからお礼言っといて本渡しただけ」
「私のほうは、没収されたことを伝えて、お兄ちゃんが返すって言ったのを伝えて、いつ取りに行けばいいか聞いておいてって言われたかな」
「あ、いやでもな・・・」
何か思い出したように自問する
「何か他にあった?」
「いや逆。借りたのが未由だと言ってない」
「お兄ちゃんが借りたことになってる?」
「可能性は否定できないが、怒るか?」
兄は少し考えた後私に言った。
「奈月ちゃんに直接聞きたいから電話してくれ」
「うん」
私は電話を手に取り、奈月にコールする。
「ひゃっ」
急に持ち上げられ足の間に座らせられる。
文句を言おうとした途端電話がつながる。
「もしもし奈月?」
『未由?さっきはごめんね取り乱しちゃった』
「ううん、確認したんだけど怒りそうな原因がわからなくて、お兄ちゃんにかわってもいい?」
『え、佑人さんと電話!?う、うん』
兄に電話を渡すと、私にも声が聞こえるように頭を近づけて話し出す。
空いている方の手が私の手を包む。