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難問 -兄妹の領域境界-
第21章 命題の逆
「でも、さっきの話ぶりからだと和也さんの片思いに聞こえますね」
そうか、聞いてたんだっけ。
はじめ未由ちゃんが呼び出したと思ってたから、驚いていたことを忘れていた。
まぁ、勘違いしてくれてるみたいだからいいか。
「佑人がなかなか落ちてくれなくてね」
「噂では両想いのはずなんですけどね、誰にも笑顔を見せないお兄ちゃんが和也さんにだけ笑顔を見せるって」
「へぇ・・・、まんざらでもないのかな」
「私からも、ランチのときとかご一緒するとすごく仲良く見えますよ」
佑人の両想い疑惑にも全く感情の隙を見せない。
未由ちゃんは佑人をどう思っているんだろう、隙の無い笑顔を崩してみたい。
そんないたずら心に火が付く。
「やきもち?」
あえて、どちらにとは言わない。
でも、このシチュエーションと人間関係を考えれば普通は俺を思うはず。
「えっ・・・」
未由ちゃんが意味を図りかねて言葉に詰まる。
見つけたほんの小さな隙を俺は見逃さない。
「やきもち焼かないの?相手が男だから気にならない?」
「えっ・・・そんな」
俺に対する気持ちが一切ないのはわかる。
思い浮かべているのが俺であれば、即「焼かないですよ」と返してくると思ったがこれは・・・。
「相手が女の子だったらどう?周りに誰もいない2人きりの場所で寄り添いあってたら・・・」
そう、今の俺たちみたいにね。
この状況を佑人が見たら、殴られかねないな。
「・・・っ」
明らかに動揺しているのがわかる表情。
まさかとは思ってたけど、佑人の一方通行じゃないのかもしれない。
「で、今思い浮かべたのは誰?」
ハッと、驚いた顔を浮かべた未由ちゃん。
完全に崩れたね。悪いけどもう少し追い詰めさせてもらうから。
そうか、聞いてたんだっけ。
はじめ未由ちゃんが呼び出したと思ってたから、驚いていたことを忘れていた。
まぁ、勘違いしてくれてるみたいだからいいか。
「佑人がなかなか落ちてくれなくてね」
「噂では両想いのはずなんですけどね、誰にも笑顔を見せないお兄ちゃんが和也さんにだけ笑顔を見せるって」
「へぇ・・・、まんざらでもないのかな」
「私からも、ランチのときとかご一緒するとすごく仲良く見えますよ」
佑人の両想い疑惑にも全く感情の隙を見せない。
未由ちゃんは佑人をどう思っているんだろう、隙の無い笑顔を崩してみたい。
そんないたずら心に火が付く。
「やきもち?」
あえて、どちらにとは言わない。
でも、このシチュエーションと人間関係を考えれば普通は俺を思うはず。
「えっ・・・」
未由ちゃんが意味を図りかねて言葉に詰まる。
見つけたほんの小さな隙を俺は見逃さない。
「やきもち焼かないの?相手が男だから気にならない?」
「えっ・・・そんな」
俺に対する気持ちが一切ないのはわかる。
思い浮かべているのが俺であれば、即「焼かないですよ」と返してくると思ったがこれは・・・。
「相手が女の子だったらどう?周りに誰もいない2人きりの場所で寄り添いあってたら・・・」
そう、今の俺たちみたいにね。
この状況を佑人が見たら、殴られかねないな。
「・・・っ」
明らかに動揺しているのがわかる表情。
まさかとは思ってたけど、佑人の一方通行じゃないのかもしれない。
「で、今思い浮かべたのは誰?」
ハッと、驚いた顔を浮かべた未由ちゃん。
完全に崩れたね。悪いけどもう少し追い詰めさせてもらうから。