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難問 -兄妹の領域境界-
第5章 命題の対偶
(初めてとか本当だったのかよ・・・)

その時のことを思い出し、ふっと思い出し笑いをする。

「どうした?」

笑っている俺に佑人が声をかけてくる。

「いや、思い出し笑い」

問題ないことを確認すると、佑人が階段を上っていく。

「こっちだ」

「了解」

佑人を追って、階段を上る。

かたくなに来るなと拒否していた佑人の家は、住宅街の一角にある普通の一戸建てだった。
片付いているというレベルではなく、人が快適に過ごす工夫が施されいろいろな人が訪れているであろう様子がうかがわれる。
ますます頑なに拒否していた理由がわからなくなる。

2階に上がると4つのドアがあった。1つはトイレ、部屋は3部屋か・・・。
佑人が階段を上ったすぐそばの部屋に入っていく。
続いて入ると、佑人らしいモノトーンで統一されたシンプルな部屋だった。

「本棚そこだから」

「サンキュ」

そう、今日は本を借りに来た。
俺が好きな作者の本がすでに絶版で、図書館を探したが見つけることができなかった。
その話を佑人にしたところ、「その作者なら全部持ってる」と。

ただ、タイトルを思い出すことができず冊数も多かったため、中身を確認して借りたいと願い出た。
半分佑人の家に行きたいという気持ちもあったのは否定しない。
読みたくて仕方がないと訴えると、少し・・・いやかなりの時間悩んだ末

「わかった」

という返事があった。
佑人も相当その作者が好きなのであろう、俺の読みたいという気持ちを素直に受け止め「絶対」が折れたのだ。

珍しく部活が学校の都合でなくなったのを受け、佑人が「今日来るか?」と持ち出してきた。
授業も短縮で、まだ15時過ぎだ。

本棚を見ると、大量の本がきれいに整頓されている。

(あー、この作者も気になってたんだよな・・・)

目的の本以外にも、気になる本が至る所にある。

「さっさと探せよ」

いつの間に着替えたのか、細身のジーンズにグレーのTシャツ姿に着替えた佑人がいた。
制服ではわからなかったスタイルやセンスの良さを目の当たりにし、なぜ今ままで騒がれなかったのかと不思議に思う。

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