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難問 -兄妹の領域境界-
第5章 命題の対偶
「いつも兄がお世話になっております。よかったらゆっくりしていってください」

と丁寧にお辞儀をする。

おいおい、これ何の生物だよ。うちの妹と同じ生き物だとはおもえねぇ・・・・。

佑人と顔形は似てないものの、整った顔立ち愛くるしい大きな瞳。
姿勢の良いすらりとしたたたずまいに、無邪気な笑顔で中学生とは思えない丁寧な挨拶。

佑人が初めて家に来た時の妹の「キャー何このイケメン、兄貴紹介してよ!」と騒ぐ姿を思い浮かべる。
彼女からは、周りの女のような媚びたような視線は一切感じない。
妹のような反応は勘弁してほしいが、少しプライドは傷つく。

「お兄ちゃん、お茶は?」

「いや」

「駄目じゃない、後で私が持っていくね!」

「自分でやる」

「いいから、お友達待ってるよ!」

彼女に押し切られ、一度俺を見るとしぶしぶ部屋へと戻っていく。
その後ろを追って階段を上る。
お互い無言のまま部屋へと入っていった。

佑人はベッドに寝転がる。

俺は本棚を眺めながら二人の様子を思い返していた。

妹を俺に会わせたくなくて、家に入れることを拒んでたのか。
もっと衝撃的な理由だと想像していたため、肩透かしを食らった気分になる。
まぁ、あの妹じゃ隠したくなるのはわからなくはない。
あれだけ愛嬌があって可愛ければ相当もてるだろう。
だからと言って、俺にも会わせなかったというところは友人として信頼されていないのかと少々傷つく。

「妹いたんだな」

「あぁ」

それにしても、背中に隠すとかどんだけ俺を警戒してるんだ、俺は犯罪者かよ。
ちょっと過保護すぎるんじゃないか?ちょっとじゃないなかなり過保護だ。

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