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喰われる人妻 菜穂
第6章 喰われる人妻 菜穂(6)
「あ~そうだそうだ。皆さん、この小溝君なんだが、実は契約社員として今働いてもらっているんですよ。」
「ほぉ、契約社員。という事は近々本採用するという事ですか?」
「えぇ、まぁまだ決まった事ではないんだが。皆さんの意見もぜひ聞きたいと思ってね。」
「我々としては天野部長が、採用したいとおっしゃるのであれば……」
「そうかい?いやでも最近は中途採用で社員が増える事にあまり良い顔をしない人間も多いだろう?」
「確かにうちは現在人手不足という訳ではないですからね。」
「最近はずっとどの部署も中途採用は断ってきましたからねぇ。これ以上増えるのは困ると。」
「うむ、そうなんだよなぁ。という事だから小溝君、残りの契約期間の内にしっかり頑張ってくれたまえよ。私はなるべく君を採用したいと思っている。ここにいる全員に君なら本採用しても申し分ないと思わせてくれ。」
「は、はい!頑張ります!」
「ささ、君も飲みたまえ。」
「ありがとうございます。」
そう言って天野を始めとするお偉いさん達は次々と智明のグラスに酒を注いでいった。
それを断れない智明は、言われるがままに注がれた酒を喉に流し込んでいた。
智明が酒に弱い事を知っている菜穂は、天野達の話に付き合いつつも、アルコールで顔を真っ赤にしている智明を心配そうな表情で見ていた。