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兄と妹の暑い夏
第2章 花凜、アタックを開始する
 時は5月上旬―――。

 ゴールデンウィーク最終日―――。

 花凜の18歳の誕生日が来た。




 花凜は今高校3年生―――。

 受験生になったわけではあるが同居している兄への恋心が苦しく、なかなか勉強に集中できずにいた。




 俊次の目からは自分が女としてすら見られていないことを花凜も知っていた。

 そして花凜は考えた。

「せめて女として見られたい」と―――。

 それだけでも相当困難なことだと花凜にも分かっている。

 でも心が止まらない。

 そしてさらに願ってしまってすらいる。

「もし女として見られたなら、今よりずっと距離が縮まってますます大事に想ってもらえるかもしれない」と―――。



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