この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
虹の彼方で
第15章 5月ラストの通り雨
それから数日。
学校では、翼も私も互いを従兄弟として紹介していたせいか、
それほど大きなトラブルもなく。
(私は何人かから、翼宛のラブレターを仲介してもらうように頼まれたけど、翼も翼で「バスケに集中したいから、彼女いらない」って言ってくれって言うから、間でお断りする私は、気苦労が耐えませんでしたけれどね!)
バスケ部は、インターハイ前の地区予選が近づいてきたらしくて、
部活に本腰を入れる翼とは、共に下校することもなくなって……。
ようやく慣れてきた通学路を、
5月最後の日に、
私は、のんびり寄り道しながら帰ることにした。
私達の地元駅から、ヨツキタの駅までは、電車で3駅。
毎日、3駅分、ぼんやり立って外を眺めてただけだったけれど、
今日は、2駅目で降りて、1駅歩いてみようって思って。
目的の駅で列車のドアが開くと、少しわくわくした気分で、私はホームへ降り立った。
あ、駅前にスーパーがある。
その横は、花屋さんかな?
ケーキ屋さんとかあったら、何か皆に買っていきたいな…♪
そんなことを思いながら改札を出ると、どこからか、ほんわり、良い香りが漂ってきた。
「あれ? パン……?」
駅前ロータリーに出ると、周囲を見渡して、
「あ!」
見つけた!
地元方面に続く小道の横に、"Bakery"の文字を見つけて、
私はウキウキしながら、そのお店へ足を伸ばした。
学校では、翼も私も互いを従兄弟として紹介していたせいか、
それほど大きなトラブルもなく。
(私は何人かから、翼宛のラブレターを仲介してもらうように頼まれたけど、翼も翼で「バスケに集中したいから、彼女いらない」って言ってくれって言うから、間でお断りする私は、気苦労が耐えませんでしたけれどね!)
バスケ部は、インターハイ前の地区予選が近づいてきたらしくて、
部活に本腰を入れる翼とは、共に下校することもなくなって……。
ようやく慣れてきた通学路を、
5月最後の日に、
私は、のんびり寄り道しながら帰ることにした。
私達の地元駅から、ヨツキタの駅までは、電車で3駅。
毎日、3駅分、ぼんやり立って外を眺めてただけだったけれど、
今日は、2駅目で降りて、1駅歩いてみようって思って。
目的の駅で列車のドアが開くと、少しわくわくした気分で、私はホームへ降り立った。
あ、駅前にスーパーがある。
その横は、花屋さんかな?
ケーキ屋さんとかあったら、何か皆に買っていきたいな…♪
そんなことを思いながら改札を出ると、どこからか、ほんわり、良い香りが漂ってきた。
「あれ? パン……?」
駅前ロータリーに出ると、周囲を見渡して、
「あ!」
見つけた!
地元方面に続く小道の横に、"Bakery"の文字を見つけて、
私はウキウキしながら、そのお店へ足を伸ばした。