この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
虹の彼方で
第2章 イケメンお兄さん

それから、2階にあるシャワーをチラ見して、1階のお風呂も見せてもらって。

トイレが1階にも2階にもあるの、便利そうだなーって思ったりして。

で、キッチンの冷蔵庫の中とか見せてもらったら、中にあるものに名前が書いてあるの。

プリンとかゼリーとかに"たく"とか"春"とか"夏"とか。

名前があるものは、その人のものだから食べちゃだめなんだって。

なるほどなーって思ってたら、冷蔵庫内を眺めてた私の後ろから長い腕が伸びてきて、お兄さんが焼きそばの袋を取り出した。

「おしゃれなもの、作れないよ?」

はにかむみたいに笑いながら料理を始めるお兄さんに、「庶民の味、大好きです」って返したら、出会ってから初めて、お兄さんが声を上げて笑ってくれた。

なんか、ちょっと嬉しい。

微笑みながらダイニングキッチンのカウンターに両手をついて、お料理の様子を観覧させてもらっちゃったんだけど、凄い手際よくて、どこの料理教室かと驚いちゃって。

でも、それを言ったら

「僕より、マサさんの方が上手いよ。あの人、プロ級だから」

だって。

マサさんは、えっと、社会人の人?

流石に、一変に6人の名前は覚えられない。

あ、でも……、覚える必要、ないのかな……。

私、ここに居られないかも、しれないし…。

そんな風に考えて、ちょっと難しい顔してたら、不意に目の前にウィンナーがつきだされた。

「?」

「あーん」

「?? あ、あー」

口を開けたら、お兄さんの指先が、私の口の中にウィンナーのかけらを入れてくれた。

「考え事は、お腹いっぱいになってから。ね?」

微笑むお兄さんは、大きな中華鍋に具を入れると手早く炒めはじめる。

ジューッという音と、立ち上り始める料理の香りに、お腹が空いてたことを身体が思い出してた。

あぁ、ソースの香り、美味しそう…。

「美咲ちゃん、箸、そこから取って、適当に2つ出しといて」

「はい」



うん、まず食べよう。


/143ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ