この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
虹の彼方で
第20章 内緒の計画
金曜の授業が終わって、走って帰ってきた私は、
靴をぬぐのももどかしい勢いで、
慌ててリビングに飛び込んだ。
「ただいま!」
「おかえり、美咲ちゃん」
「おう」
ジョニーさんとタクミが、リビングいっぱいに紙で出来た花を沢山あしらってる。
マサさんは、あと30分くらいで帰れるってメール来てた。
翼達は、今日は大会直前で、それほど遅くならないらしいし、あと1時間も余裕無いかも。
「私も、手伝いますっ」
メゾン・ド・クルール初のサプライズ。
明日から2日間、戦い続ける3人のために、私達は、ちょっとした壮行会をすることにしたのです。
楽しそうでしょ?
言い出しっぺはマサさんなんだけど、最初は全員、凄いノリノリだったの♪
でも、その企画の一部が分かった時、私とジョニーさんは猛反対して。
そこで、まさかの感じで、タクミがマサさんと結託して。
"家長命令"なんて単語を持ち出されて押し通されたことも、あったりなかったり。
その命令?も………、まぁ、多分、やるけど、最悪、ボイコットすればいいし。
とにかく、いつもよりも豪華な料理とか、部屋中を綺麗に飾るとか、そういう空気が既に楽しくて、私はカバンを部屋の端におくと、金色の☆型シールをカーテンに飾り立てた。
暫くして、帰宅したマサさんに、大きな袋を押し付けられる。
「美咲、試着しとけ」
「や、やだ! いやです」
「なんでだよ。別にエロいもんじゃねーし、お前の制服と、それほど変わんねーだろ」
「うーそ! マサさん鼻の下、伸びてません?」
「伸びてねぇよ、失礼な奴だな。中身、見て言え」
「じゃ、中身見たら、凄い言いますからね!」
「おー、こえぇ」
苦笑しながらネクタイを片手で引き抜くと、「ちょい着替え」と2階に上がるマサさんに、私もはっとして自分の格好を見た。
「私も、部屋着に着替えてきます!」
「美咲」
慌ててリビングを出ようとした私をタクミが呼び止める。
「?」
「それ。そこに置いてったら、まずいだろ」
「あ……」
無視したいっていう、無意識下の願望が出ちゃったのかな……。
私は、タクミが指差した、マサさんからのお土産―――チアリーダー風の衣装―――が入っているであろう紙袋も持つと、2階へと階段を駆け上がることにした。
靴をぬぐのももどかしい勢いで、
慌ててリビングに飛び込んだ。
「ただいま!」
「おかえり、美咲ちゃん」
「おう」
ジョニーさんとタクミが、リビングいっぱいに紙で出来た花を沢山あしらってる。
マサさんは、あと30分くらいで帰れるってメール来てた。
翼達は、今日は大会直前で、それほど遅くならないらしいし、あと1時間も余裕無いかも。
「私も、手伝いますっ」
メゾン・ド・クルール初のサプライズ。
明日から2日間、戦い続ける3人のために、私達は、ちょっとした壮行会をすることにしたのです。
楽しそうでしょ?
言い出しっぺはマサさんなんだけど、最初は全員、凄いノリノリだったの♪
でも、その企画の一部が分かった時、私とジョニーさんは猛反対して。
そこで、まさかの感じで、タクミがマサさんと結託して。
"家長命令"なんて単語を持ち出されて押し通されたことも、あったりなかったり。
その命令?も………、まぁ、多分、やるけど、最悪、ボイコットすればいいし。
とにかく、いつもよりも豪華な料理とか、部屋中を綺麗に飾るとか、そういう空気が既に楽しくて、私はカバンを部屋の端におくと、金色の☆型シールをカーテンに飾り立てた。
暫くして、帰宅したマサさんに、大きな袋を押し付けられる。
「美咲、試着しとけ」
「や、やだ! いやです」
「なんでだよ。別にエロいもんじゃねーし、お前の制服と、それほど変わんねーだろ」
「うーそ! マサさん鼻の下、伸びてません?」
「伸びてねぇよ、失礼な奴だな。中身、見て言え」
「じゃ、中身見たら、凄い言いますからね!」
「おー、こえぇ」
苦笑しながらネクタイを片手で引き抜くと、「ちょい着替え」と2階に上がるマサさんに、私もはっとして自分の格好を見た。
「私も、部屋着に着替えてきます!」
「美咲」
慌ててリビングを出ようとした私をタクミが呼び止める。
「?」
「それ。そこに置いてったら、まずいだろ」
「あ……」
無視したいっていう、無意識下の願望が出ちゃったのかな……。
私は、タクミが指差した、マサさんからのお土産―――チアリーダー風の衣装―――が入っているであろう紙袋も持つと、2階へと階段を駆け上がることにした。