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虹の彼方で
第20章 内緒の計画
自室に入って鍵を閉めると、一気に制服を脱いで、ワンピースをクローゼットから引っ張り出す。

その目が、一瞬だけ、紙袋に向いて……。

や、まぁ、一応、中身だけは確認すべきかな…と。



おそるおそる紙袋を開けて、中からビニール袋のを引っ張り出すと、

ボタン型の封を開けて、

布地を、そっと引き出した。



あ、靴下と、ボンボンまでついてる……。



色も、私の好きな淡い紫で、ちょっとだけ可愛いかも。



スカートだけ履いてみたら、膝上13cmくらいかな。

うわ、ギリギリだ……!

これ、アンダースコートみたいなの、本当は履くんだよね?

どうしよ……。

ちょっと考えてから、太腿まで丈のある柔らかいニットパンツを履いてみる。

姿見の前で一回転して……。



「よし。見えない」



で、今度は上……。

あれ? これ、ここは頭を通すところじゃないよね?

試行錯誤して腕を通してから、姿見を見て、私は目を丸くした。



ちょちょちょ、なに、この胸のハート型の空き!

胸の谷間が、見え……そうで、見えないけど、これは見えるでしょ!

上から見れば見えるって奴でしょ!

しかも、お腹も、微妙にへそが見えそうだし。



これ、……どうなの!?



そう思いながらも、色合いだけは可愛いものだから、淡いボーダーのルーズソックスを履いて、ボンボンを持って鏡の前に立ってみた。



「う……、ずるい。なんか、可愛い……」



マサさん、変なところでセンスいい……!

悔しくなってボンボンをベッドに投げつけてみたら、

カバンの中で携帯が鳴った。



「!」



はっとして中身を確認したら、翼からのメールだった。



《今からバス。双子も一緒》



「やば!」



私は、慌ててコスプレ衣装を脱ぐと、返事もそこそこにワンピースに着替えて、トントンと階段を降りていった。




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