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虹の彼方で
第21章 ときめきのエール
チアガールの格好に着替えて、階段の下に降りると、玄関の姿見で、改めてスカートの丈を確認する。
あぁ…、見えそう……!
や、ちゃんと見せパン風にしてるけど…。
「すぐ、着替えよ…」
自分で自分に言い聞かせると、リビングに向かおうとした瞬間、
背後でカチャッとドアの開く音が聞こえた。
反射的に足を止めた私の視界に、
「美咲ちゃん」
姿を見せたジョニーさんも、一瞬、動きを止めかけた。
「ジョニーさん」
ぽかんと名前を呼んでから、はっとしてボンボンで胸元のハート型の穴を隠す。
一気に耳まで熱くなる感覚に、視線を逸してしまった私に、
ジョニーさんの労るような声が届いた。
「大丈夫? 厳しそうだったら、適当に誤魔化した方がいいかなって、様子を見にきてみたんだけど」
「あ……、はい」
「可愛いよ? 似合ってるから自信もって」
わー、そういうことじゃ、ないんだけど。
上手く返す言葉が見つからない……!
沈黙が、それはそれで照れくさくて、ちらっとジョニーさんを伺うと、その唇が動くのが見えた。
「―――恥ずかしい?」
「まぁ……、その…、はい」
首を縦に振りながら、上目遣いにジョニーさんを見ると、小さく息を飲んだジョニーさんが、眼鏡のブリッジを押し上げなら苦笑した。
「僕達だけの…………、ひみつに、しよっか」
え?
後半の言葉が良く聞き取れなくて、首を傾げる。
なんて言ったの?
「いや―――、なんでもない。せっかく着替えたんだし、早くおいで。待ってるから」
ふわりと微笑むジョニーさんは、形の良い口端を持ち上げたまま、先にドアを開けてリビングに戻っていく。
その扉を、僅かに開けたままにしてるのは、私を招いてるから、なのかな。
ええい、しっかりしろ、美咲!
深呼吸して、気合を入れると、ドアノブに手をのばす。
あぁ…、見えそう……!
や、ちゃんと見せパン風にしてるけど…。
「すぐ、着替えよ…」
自分で自分に言い聞かせると、リビングに向かおうとした瞬間、
背後でカチャッとドアの開く音が聞こえた。
反射的に足を止めた私の視界に、
「美咲ちゃん」
姿を見せたジョニーさんも、一瞬、動きを止めかけた。
「ジョニーさん」
ぽかんと名前を呼んでから、はっとしてボンボンで胸元のハート型の穴を隠す。
一気に耳まで熱くなる感覚に、視線を逸してしまった私に、
ジョニーさんの労るような声が届いた。
「大丈夫? 厳しそうだったら、適当に誤魔化した方がいいかなって、様子を見にきてみたんだけど」
「あ……、はい」
「可愛いよ? 似合ってるから自信もって」
わー、そういうことじゃ、ないんだけど。
上手く返す言葉が見つからない……!
沈黙が、それはそれで照れくさくて、ちらっとジョニーさんを伺うと、その唇が動くのが見えた。
「―――恥ずかしい?」
「まぁ……、その…、はい」
首を縦に振りながら、上目遣いにジョニーさんを見ると、小さく息を飲んだジョニーさんが、眼鏡のブリッジを押し上げなら苦笑した。
「僕達だけの…………、ひみつに、しよっか」
え?
後半の言葉が良く聞き取れなくて、首を傾げる。
なんて言ったの?
「いや―――、なんでもない。せっかく着替えたんだし、早くおいで。待ってるから」
ふわりと微笑むジョニーさんは、形の良い口端を持ち上げたまま、先にドアを開けてリビングに戻っていく。
その扉を、僅かに開けたままにしてるのは、私を招いてるから、なのかな。
ええい、しっかりしろ、美咲!
深呼吸して、気合を入れると、ドアノブに手をのばす。