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虹の彼方で
第4章 ディナータイム

「あ、あの、内田さん……!」

思わず上ずった声で名前を呼ぶと、内田さんはハハハと豪快に笑ってコチラを向いた。

「マサでいい。美咲」

低い声でニッと笑われて、妙な胸の高鳴りを覚えながらも、私は恐る恐る、再確認する。

「あ、マサ、…さん。あの、私、2年間、お世話になれるかもしれない、……んですか?」

「ん? そうだな。こいつらが、どう考えてるか次第だろうが……、お前は、それを希望すんのか?」

「あ……」

言われて初めて、男の人達だらけのシェアハウスで2年間過ごすことを考えた。

お風呂、洗濯、生理……。

男の人しかいない、この場所で2年間も、過ごせるのかな……。

それに、あの、タクミっていう人。

あの人と、二人きりとかになっちゃったら、どうしたらいいんだろ。

自分の部屋に籠城すれば、いいのかな……。

難しい顔してる私の横から、「俺は構わないけど?」と明るい声がした。

「つばさ…」

私に名前を呼ばれた彼は、ちらっと視線をよこしてくれたけど、概ねマサさんに顔を向けたまま口を開く。

「なんのかんの言っても、俺は皆、常識人だと思ってるし? 美咲も悪い奴じゃないと思うし」

「僕は、意見は保留しますが、皆の決定に従います。……春樹は?」

「……べつに、どっちでも」

食べ終えた春樹君が口元を布巾で拭いながら、乱暴に答える。

「浮動票が2、だな。ジョニー、お前は?」

「……むずかしい、質問だなぁ」

誰に言うともなく呟いたジョニーさんが、眼鏡越しの綺麗な瞳を私に向けてくる。

あぁ……、このイケメンと2年過ごせるなら、あっさり一緒に暮らしたくなる!

……って、だめだめ。ちゃんと考えんしゃい、私よ!

「美咲ちゃんが、2年間、この家で過ごしたいと思ってくれてるなら、僕は喜んで歓迎します。……これで、答えになりますか?」

「あぁ、上出来だ」

ジョニーさんの答えに口端を持ち上げたマサさんは、改めて私に視線を向けた。

「で? 美咲は、どうしたい?」



私……。

私は――――。




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