この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
篠突く - 禁断の果実 -
第3章 本編三話 悪事千里を走る
 河内は後ろのロッカーの上に胡座をかいてこちらを見下ろしている。この男は優等生ぶっている私のことが気に入らないのだろう。私がピンチに陥ると、いつもこうなのだ。

「そりゃマズイっしょ」

 河内の言葉を皮切りに、教室がざわつく。
 面倒なことになった。清楚だのなんだのというイメージをぶち壊すことには何の抵抗も無いが、弟とセックスをしたなどということを認めるわけにはいかない。社会的に抹殺される。弟に、その咎を背負わせるわけにはいかない。
 その時、騒がしくなった教室の扉が、ガラリと一際大きな音を立てて開いた。

「……連れてきたよ」

 そこにはクラスの男子が三人いて、真ん中のクラスメイトが一人の生徒を羽交い締めにしていた。私は思わずごくりと息を飲んだ。

「孝哉……」

 私が唇に乗せたその呟きを、お調子者のクラスメイトがさながらものまね芸人のように真似た。
 羽交い締めにされていたその生徒は、孝哉だった。真ん中の男子が、彼を解放して教卓の隣に突き飛ばす。

「孝哉!」

 孝哉は受け身を取ることで顔面から追突するのは防いだものの、ブレーキが利かずに教卓の脚に背中を強打し、一瞬顔を顰めた。叫んだ私を安心させるためか、彼は無理に笑って首を横に振った。
/82ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ