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篠突く - 禁断の果実 -
第5章 本編五話 運命、そして (前編)

孝哉が悠を連れて入ったのは、玄関からすぐの所にあるリビングだった。てっきり二階の孝哉の部屋に行くものと思っていた悠は、戸惑いに声を上げる。
「孝哉……?」
孝哉は姉の声には応えず、さっさと進んでいく。
リビングに繋がる扉を開けると、まず座面の広いオフホワイトのソファーが目に入る。その前には形の円いガラス製の机。床に敷かれている白く柔らかな絨毯が部屋の明かりに照らされる様は純潔そのもので、これから行われるであろうことへの背徳をぎりぎりと訴える。
孝哉はソファーの上に彼女を下ろして仰向けに寝かせた。そこで漸く、彼は口を開く。
「……ごめん。部屋に着くまで待てない」
そう言うが早いか、彼は悠の上に跨り、覆い被さった。ついばむように二度、三度口づけた後、孝哉は悠の唇を割って舌を侵入させる。
「んっ」
気持ち良いキスのし方など、若い彼らは知らない。ただただ、欲望のままに舌を絡ませ、そして滅茶苦茶に絡ませたそれで互いの口中を刺激し、唾液を混ぜる。青くさいのに悩ましげで、何処か哀切の漂う二人の表情は、決して許されぬ情事だと知ってのものなのだろう。だからこそ、蕩けて腰が砕けるような快感はすぐに訪れた。悠は、自分の壷から、じわりじわりと蜜が漏れるのを感じていた。
息が苦しくなるほど長い口づけは、互いの唾液をたっぷりと注いでから終わった。離れ際、悠の唇を潤すそれを孝哉の舌がぺろりと舐め取っていく。
「孝哉……?」
孝哉は姉の声には応えず、さっさと進んでいく。
リビングに繋がる扉を開けると、まず座面の広いオフホワイトのソファーが目に入る。その前には形の円いガラス製の机。床に敷かれている白く柔らかな絨毯が部屋の明かりに照らされる様は純潔そのもので、これから行われるであろうことへの背徳をぎりぎりと訴える。
孝哉はソファーの上に彼女を下ろして仰向けに寝かせた。そこで漸く、彼は口を開く。
「……ごめん。部屋に着くまで待てない」
そう言うが早いか、彼は悠の上に跨り、覆い被さった。ついばむように二度、三度口づけた後、孝哉は悠の唇を割って舌を侵入させる。
「んっ」
気持ち良いキスのし方など、若い彼らは知らない。ただただ、欲望のままに舌を絡ませ、そして滅茶苦茶に絡ませたそれで互いの口中を刺激し、唾液を混ぜる。青くさいのに悩ましげで、何処か哀切の漂う二人の表情は、決して許されぬ情事だと知ってのものなのだろう。だからこそ、蕩けて腰が砕けるような快感はすぐに訪れた。悠は、自分の壷から、じわりじわりと蜜が漏れるのを感じていた。
息が苦しくなるほど長い口づけは、互いの唾液をたっぷりと注いでから終わった。離れ際、悠の唇を潤すそれを孝哉の舌がぺろりと舐め取っていく。

