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篠突く - 禁断の果実 -
第5章 本編五話 運命、そして (前編)
 悠は、程よい力加減で口をゆっくりと上下させる。上がる際、唇はカリ首を引っかけ、舌は裏筋や尿道口をなぞっていく。だが、それを数回やっただけなのに、孝哉は早くもリタイアを申し出た。

「……姉さん、ごめん、ストップ」

 止めた理由を察したのだろう、悠は素直に陰茎から唇を離した。そして、唇に残った我慢汁をぺろりと舐める。

「孝哉」

 悠の甘えるような声に面を上げれば、物欲しそうな彼女の顔が目に映る。言葉が無くとも、うまれた時から共に過ごしている姉のことだ。彼女の言わんとしていることくらい、手に取るようにわかる。

「…………長くは持たないよ?」

 孝哉がそう確認するように言うと、悠は妖艶な笑みを浮かべて頷いた。
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