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第22章 穂香の涙

「どうした？頭、痛くなった？顔色、悪いけど。」
「ﾏﾏ、大丈夫？ほーら、ﾊﾟﾊﾟがちゃんと映画観ないからー！」

¨八つ当たり？¨

「ううん。久し振りに映画観たから、疲れたのかな？」

¨月１で、観てた記憶もないのか…。¨

で、昼を食べてから、少し早めに病院へ戻った。

「ほんとに大丈夫か？」
「はい。あの…ひとつ聞いていいですか？」
「なに？」
「私、あなたの事、なんて呼んでました？」
「はい？」
「んとねぇー。ﾊﾟﾊﾟ！ｹﾝｶしてる時は、拓斗！」
「してねーし。」
「だって、すっごーい前にね、ﾏﾏ、言ってたもん。拓斗のﾊﾞｶ！仕事と結婚すればいいのよって！」
「…。」

穂香は、ﾆｺﾆｺ笑ってた。さっきよりは、顔色はいい。疲れてただけなのかもな。