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おじさまと咲姫
第12章 帰宅
これ以上強い自分はもう、演じる自信がなかった。
これ以上もう、近寄って来ないで。
どきどきしてるんだから。
これ以上もう、どきどきさせないで。
どきどきしてる。
なんでこんなにどきどきしなきゃいけないの。
ユウとおんなじだから。
ただ、それだけに決まってる-。
揺れる自分の気持ちに咲姫が戸惑っていると、いきなり気配が消えた。
咲姫から顔どころか身体さえ離し、悠眞は言った。
「まあ、正解だな」
え?-咲姫が彼に向き直った頃には、悠眞はもう歩き出していた。
「あいつを信じて正解だ。悠聖の言う通り『ただの同僚』だ。だから落ち込む必要なんか少しもない」
悠眞の背中が答える。
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