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おじさまと咲姫
第12章 帰宅
自分でもよく分からないけれど。
でもこのままだと、何か大変な事態になりそうな気がして。
彼の誘(いざな)いを断ち切るように、咲姫は急いで横を向いた。
「…ゆ、悠聖に決まってるじゃんっ」
-信じるのは。
精一杯の咲姫の強がりに、悠眞の頬が意地悪く上がった。
困っているのを見透かしているように。
もっと困窮させてやろうとするかのように。
悠眞は立ち止まった咲姫にもう数センチ、面を寄せた。
気配を感じ。
虚勢を張る咲姫の横顔が、確かに強張る。
「ふうん?」
微かに笑う悠眞の吐息さえ感じるようになり、そのあまりの近距離に咲姫の鼓動は速度を増し続ける。
「な、な、なによっ?」
滑稽なほど緊張に震える声で、咲姫は早口に訊き返す。
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