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おじさまと咲姫
第16章 仮面
やっぱり、俺が取ってあげるね-恥ずかしさから動けなくなった咲姫の代わりに、昴は適当に皿に料理を盛ってゆく。
その手慣れた感じに思わず見入りながら、咲姫は呟く。
「…先輩って、そんなひとだった?」
「そんな?」
「なんか今までの先輩の印象が、今日一気に崩れたって言うか」
「イメージダウンしちゃった?」
咲姫の目の前に皿を置いて、昴は愉快そうに肩を揺らした。
「…ダウンはしないけど。でも、先輩のイメージは私の中で大きく変わった」
火照った片頬にカクテルの冷えたグラスを押し当てながら、咲姫は正直に吐露した。
昂ぶった身体をどうにか静めようとしている咲姫に、僅かな間を置いて昴は告げた。
「猫を被ってたわけじゃないけど。円城寺に好かれたい為に、ほんとの自分とは少し違う仮面は被っていたかな」
「かめん…?」
「うん。でも今日でそれもやめにする」
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