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おじさまと咲姫
第17章 口実
口元に運ばれるフォークを食い入るように見ていると、突如としてその動きが止まった。
どうかした?-疑問の顔を向ければ、苦笑された。
「そんなにじっと見られると、とっても食べにくいんだけど」
悠聖に言われ、咲姫は我に返った。
「あ、ごめんなさい…!」
恥ずかしくなり、慌てて目を逸らす。
そんな咲姫の姿に再度苦笑いし。
今度こそ本当に、彼はフォークに乗せたケーキを口に入れた。
ゆっくり咀嚼する様子をこっそり盗み見しながら、心臓は破裂しそうだった。
今日のは我ながら良く焼けたと思っているが-感想を聞くまでは油断出来ない。
自画自賛の場合もないとは言えないから。
いつも間にか不安そうな表情をしていたのか-悠聖は苦笑いを収められない。
「なんだよ、その半べそかいてる顔」
「…か、かいてないっ」
強がってはみるものの、弱々しくしか言い返せず、彼の言葉を肯定しているようなものだった。
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