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おじさまと咲姫
第20章 動揺
きっと彼はここまでは計算していないだろうけど。
そんな細やかな気を遣われたら『行かない』とは言えなくなる。
『行きたいな』-思う場所に、さり気なく誘ってくる。
『行ってもいいかな』-思うくらいに、上手く誘導されてしまう。
『行こ、円城寺』-爽やかな笑顔を向けられたら、頷く自分がいる。
本当は、家まで送って行きたいところだけど-帰り際、前置きし。
『彼氏でもない男に家を知られたら、あんまりいい気はしないだろうから』
この間は結局、夕食を一緒に食べる事もなく、そう暗くならない時間に帰してくれた。
どこまでも優しい人。
完全に心の中から消せない。
全く気にならない存在に出来ない。
ユウだけじゃなく。
悠眞も。
先輩の事も。
みんな、気になってる。
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