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おじさまと咲姫
第21章 失意
「せんぱ…い」
この腕に囚われたのは二度目。
一番最初は、エレベーターの中。
『俺にしとけよ、円城寺』-囁かれた、言葉。
口から心臓が飛び出そうだった。
そして今、また。
『俺にしとけって言っただろ、円城寺』-自分を選べと、命じられた。
辛い思いばかりをする恋に見切りをつけろと。
自分は絶対にそんな風には哀しませないからと。
ユウはいらない-はっきり、言われた。
十三年間も片想いをしてきた相手を『いらない』と言い切られた。
自分じゃない他人にきっぱりと。
あなたにユウの何が分かる?
あなたに私の想いの何が分かる?
不思議と、腹は立たなかった。
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