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おじさまと咲姫
第28章 方法
重い息をひとつ吐き、咲姫は身体を回転させる。
ホームの反対側が自分の乗る路線のものだった。
時間的にも、もうすぐ電車が入線する頃。
泣かないけど。
カラオケも楽しかったけど。
ご飯も美味しかったけれど。
それでもこうやってひとりになると。
ふと、心の隙間がどうしても淋しくなる。
幸せが逃げてしまいそうだけど、もう一度だけ-溜め息を吐きそうになった時。
「新しい男?」
いつの間にやら隣りに寄りそうに立っていた彼に、探るように訊かれた。
顔を上げなくとも誰だか分かる。
ユウに限りなく似ていて。
でもユウとは全然違うひと。
「…泣くからね」
今の心情的には強ち100%脅しでもない事を、咲姫は呟く。
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