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おじさまと咲姫
第30章 無駄
海水浴に来ておきながら、こんな事で恥ずかしがって馬鹿みたいだけど。
当然の事ながら、ここまで肌を露出した格好を彼に見せるのは初めてだった。
脚はともかく-上半身をここまで見られるのは。
もう十分見られた後で今更-思うけど。
一旦襲ってきた羞恥はそう簡単には去ってくれない。
しかもスタイルに自信があるわけでもなし。
若干だけど-コンプレックス気味の胸も、ついさっきまで堂々と晒してた。
ほんと今更感満載だけど-恥ずかしい。
両腕で胸元を隠してるようにも見える咲姫の姿に、昴もようやく気付く。
「ごめん!…いや、見てるつもりはないんだけど。けど…」
証拠づけるように遠くの水平線を見ながら、昴はどう言ったらいいのか分からない。
不愉快にさせないようとは思っているけど、どうしたって目に入ってしまうのは仕方なかった。
まさか明後日の方向をずっと見ながら、話すわけにもいかないだろうし-参ってる昴に、咲姫の声が届く。
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