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おじさまと咲姫
第30章 無駄
「円城寺、先に行っててよ。俺、後から行くからさ」
-朝霧、すげぇはしゃいでるし。
子供のように後輩達と水を掛け合ってる瑠璃子に、昴は苦笑した。
そんな親友に咲姫もまた笑みを零し、昴に告げた。
「じゃあ先輩、着替えたら来て下さいね」
-待ってますから。
そこまで言って、急激に自分の発言が恥ずかしくなる。
『着替え』-深い意味などない。
海で泳ごうとするならば、水着に着替えるのは当たり前の事だ。
現に自分だってそうだし。
なんでこんな事でいきなり焦っているのだろう-赤くなってる咲姫を、昴が覗き込む。
「円城寺?どうしたの」
「な、なんでもないですっ」
はしたない事を考えている自分の心の中を覗かれた気がして、咲姫は慌てて昴から離れた。
それから何故だか分からないけれど-不審そうにこちらを見る昴の目を突然意識し出し、咲姫は両腕で自らの身体を急いで隠した。
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