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おじさまと咲姫
第32章 意表
『え、デート…?』
-いや、違くてさ。
勘違いしてる愛をどうにか宥めようとしたのが、聞く耳は全く持ってもらえない。
『今日は夕飯いらないって言ってたから、彼女とどっか行くのかしらって思ってたけど…まさかその相手が咲姫ちゃんだったとはねえ』
-ふたりが付き合ってるなんて、全然気付かなかったわあ。
感心したように呟かれ、咲姫は焦る。
気付かなくて当たり前だ。
だって彼と自分は、そういう関係ではないのだから。
『おばちゃん、あのさ-』
再び状況説明をしようと試みるが、やっぱりひとことも喋らせてもらえない。
『なになに、悠眞がこっちに帰って来てから?久々の再会で、昔の思い出話に花が咲いちゃって?』
-それで?
愛の容赦ない追及に咲姫が困窮していれば、母親の背後からその息子がうんざりしたような口調で窘めてきた。
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